第3回 版下作成のポイント

版下制作者のためのコツ~illustrator編

版下作成を行う上で、美しく、かつ軽いデータを作成するためのポイントをお伝えします。

イラストレーターのバージョン:Illustrator CS6

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版下作成時 

 新規の場合は必ず実施 

1. ページものはeps → aiに

  • aiデータはepsと比較してデータが軽く、作業性がアップします。
    • ページが複数ある場合はアクション「eps → ai」をバッチ処理で変換してください。  

2. カラー設定をCMYKに

  • PDFやDXFなどの図面データからデータを作成した場合、カラー設定がRGBになっている事があります。
    • ページが複数ある場合はアクション「CMYK変換」または「グレースケール変換」をバッチ処理で変換してください。

3. レイヤー分け

  • チェック作業がしやすいように、
    「文字:赤、イラスト:青、ベース:緑」で作成してください。

4. 透明プリセットとラスタライズ効果設定

  • 印刷時にドロップシャドウが粗かったり、四角い不要な枠が出ないように、
    プリセットを「高解像度」に設定してください。
  • ラスタライズ効果設定を「高解像度(300ppi)、背景=透明」に
    設定してください。

5. リンク画像はpsd形式で作成後、epsに書き出しして配置。透明効果を使用している場合はpsd形式でも可

  • psd 形式でも特に問題ないですが大きな画像やレイヤーが多いものはデータが非常に重くなるので、基本的にはpsd 形式で作成後、eps 書き出しして配置をおすすめします。
    ただし、透明効果を使用している場合は、eps形式にしてしまうと透明効果がなくなってしまうので、psd 形式のままでOKです。
  • psd 形式は、レイヤーやパス、解像度、埋め込みテキストなどPhotoshop独自の編集情報を完全な形で保存することができます。

6. ファイルを意味なくラベル(色分け)しない

  • ラベルはWindowsでは表示されません。
    • 作業性アップのために使用したい場合は、スクリーンショットを撮るなどして、色分けの意図を他の方にシェアしてください。

校了後 

 必ず実施 

1. 不要なスウォッチ、シンボル、ブラシ、グラフィックスタイルの削除

  • 残っていると、データ容量増加の原因になります。

2. オーバープリント設定がされていないか確認

  • オーバープリント設定が含まれている場合、
    印刷時、文字が消えるなどのトラブルの原因になります。
    • 全選択 → ウインドウ/属性/「塗りにオーバープリント」のチェックを外す
  • AcrobatでPDFを表示するときにオーバープリントプレビューの状態にしておくと目視でチェックでき安心です。

次回 第4回 新規版下データの作成 へ続きます